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生命保険会社とソルベンシーマージン比率

ソルベンシーマージン比率は、ご存じですか?

ソルベンシーマージン(solvency margin)とは「保険会社の保険金等の支払能力の充実の状況を示す比率」のことで簡単に訳せば「支払余力」を意味しますが、生命保険会社は、将来の保険金などの支払いに備えて責任準備金※1を積み立てており、通常予想できる範囲のリスクについては十分対応できるようになっています。

しかし、環境の変化などによって予想もしない出来事が起こる場合があります。
例えば、大災害や株の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つがソルベンシーマージン比率なのです。

この比率だけで経営の健全性の全てを判断することは適当ではありません。今、この時期は大きく変動することも予測されます。過去においては、格付けランクAAAクラスが軒並み下降したこともありました。

現在の社会情勢を考えると、株価大暴落などの激変リスクが、生命保険会社に影響したであろうということは容易に推測ができます。

生命保険会社が破綻しても、「生命保険契約者保護制度」によって保護はされます。生命保険会社は「生命保険契約者保護機構」という組織に加入する事が法律で義務付けられています。

会員である生命保険会社が破綻した場合は、この保護機構が、破綻した保険会社の契約を引き継ぐ救済保険会社へ資金の援助を行ったり、引き継ぐ救済会社が現れなければ承継保険会社を設立したり、保護機構自らが契約を引き継ぐなどして保険契約を保護します。

ただ、100%の補償ではなく、受け取る保険金が減額される可能性もあれば、減額幅も契約内容によって違ってきます。

補償内容は「破綻時点の補償対象契約の責任準備金等の90%まで」ですし、高予定利率契約※2は除かれて、運用実績連動型保険契約の特別勘定部分も、保護機構の補償の対象外※3となります。


※1
責任準備金とは、将来支払うことになる保険金や年金、満期金などに備えて、保険会社が保険料や運用収益の一部から積み立てをすることが義務付けられているお金で、「解約返戻金」などに備えられています。

※2
バブル期に加入した保険など、予定利率が高い契約については、補償率が90%を下回る場合も。高予定利率契約の補償率=90%−{(過去5年間における各年の予定利率−基準利率)の総和÷2}

※3
「運用実績連動型保険契約の特別勘定部分は対象外」とは、変額個人年金など、特別勘定(ファンド)の運用実績により、受取金額が変動するタイプの保険。ファンド部分(特別勘定)については、補償の対象外で「元本保証型」は補償の対象。

万一、生命保険会社が経営破綻した時に補償されるのは、「破綻時点の補償対象契約の責任準備金等の90%まで」であり、満期保険金や年金、支払った保険料の90%ではないので注意しましょう。

責任準備金の削減のほかには、予定利率の変更など契約条件の変更が行われることもあります。予定利率が変更された場合、保険金額や年金額、解約返戻金が減額されることになってしまいます。減額幅は、養老保険や個人年金、終身保険など貯蓄性の高い保険ほど削減幅が大きくなり、

反対に掛け捨ての定期保険などは影響は少なくなります。